感染

伝播動態

SARS-CoV-2
ウイルス1,8,9

SARS-CoV-2は感染力が高く、感染者1人から平均2.2人に広がります(R0=2.2)1

  1. Li et al, NEJM Jan 2020
  2. WHO FAQ https://www.who.int/news-room/q-a-detail/q-a-coronaviruses
  3. Cascella et al, https://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK554776/
  4. Doremalen et al, NEJM Mar 2020
  5. Rothe et al, NEJM, Mar 2020
  6. Wu et al, Lancet Gastroenterol Hepatol, Mar 2020
  7. Ferguson et al, Imperial College COVID-19 Response Team, Mar 2020
  8. Coburn et al. BMC Medicine 2009
  9. Eur. J. Immunol. 2020. 50: 308–316

4つの流行フェーズとその対応策

流行段階と対応介入

エピデミックの各フェーズと対応策の実施について理解することは、感染拡大を防止して医療崩壊のリスクを軽減するのに役立ちます。

*必ずしもすべての流行性疾患が各フェーズを経るわけではありません。

WHO: Managing Epidemics: Key facts about major deadly disease.
https://apps.who.int/iris/handle/10665/272442 Accessed May 15, 2020. を参考に作成

エピデミック及びパンデミックのための医薬品以外の対応/公衆衛生対策(NPI)

介入に関する勧告

  • 患者の隔離及びウイルス曝露された接触者の隔離1,2,4
  • ソーシャル・ディスタンシング戦略1,2,4
    • 人との距離を約2メートル(6フィート)空ける
    • 混雑した場所を避ける
    • 学校・保育所の閉鎖
    • 社会的交流を減らすための複数対策の併用
  • 感染症流行地に出入りする人への対策2,4
    • 渡航の自粛勧告又は禁止
  • 個人レベルでの感染防御・衛生対策1-4
    • マスクの着用*
    • 消毒・衛生管理
ゲノム特性

このような公衆衛生的介入の目的は集団における接触率を減らし、
それによって感染症の伝播を減少させることです。

*症状のある人及び医療従事者。詳細についてはWHOの一般向けの助言(advice for the public)をご参照ください。

  1. Bootsma et al, PNAS 2007
  2. World Health Organization Writing Group. Emerg Infect Dis. 2006
  3. World Health Organization Interim guidance on Advice on the use of masks in the community, during home care, and in health care settings in the context of COVID-19, March 2020
  4. CDC Interim US Guidance for Risk Assessment and Public Health Management of Persons with Potential COVID-19 Exposure: Geographical Risk and Contacts of Laboratory-confirmed Cases March 22, 2020

医薬品以外の対応/公衆衛生対策の効果 – 抑制戦略

抑制戦略シナリオ(英国)

抑制戦略シナリオ(イギリス)
目的
人から人への感染を低水準に抑えるために↓R0≦1
介入

各種NPIの組み合わせ

  • 感染者の自宅隔離
  • 外出自粛
  • 全人口の社会的距離確保
  • 学校・大学の休校
モデル化された結果
総死亡者数及びピーク時に必要とされるICU病床数

抑制戦略は医療への過剰負荷を回避し、総死亡数を最大限減少させる可能性があります。
ただし、迅速な初動対応が重要であり、医療対応能力の限界に達する前に十分に対策を講じておく必要があります。

Ferguson NM, et al. Imperial College COVID-19 NPI Modelling. March 16, 2020.https://doi.org/10.25561/77482

医薬品以外の対応/公衆衛生対策の効果 – 緩和戦略

緩和戦略シナリオの効果(英国)

緩和戦略シナリオの効果(イギリス)
目的

感染拡大を遅らせるためにR0を下げ、 健康全般への影響を低減させる「曲線を平らにする」

  • ピーク時の発生症例数を低減
  • ピーク時に必要とされるICU病床数を低減
  • 総死亡者数を低減
介入

各種のNPIの組み合わせ

  • 患者の自宅隔離
  • 自発的な外出自粛
  • 70歳を超える高齢者は社会的距離をとる
  • 全員が社会的距離をとる
  • 学校・大学の休校
モデル化された結果
総死亡者数及びピーク時に必要とされるICU病床数

緩和戦略は総死亡数とピーク時の必要ICU病床数を減少させる可能性があります。
ただし、抑制戦略と比べて医療システムの対応能力を著しく凌駕すると予想されます。

Ferguson NM, et al. Imperial College COVID-19 NPI Modelling. March 16, 2020.https://doi.org/10.25561/77482