レムデシビルについて

レムデシビル(Remdesivir, RDV, GS-5734)

レムデシビルは、細胞内で薬理学的活性化作用をもつヌクレオシド三リン酸(RDV-TP;GS-443902)に急速に変換されるヌクレオチドプロドラッグです1.2

レムデシビル

RDV-TPは、ウイルスのRNA依存性RNAポリメラーゼ(RdRp)によって新生RNA鎖に効率的に組み込まれ、ウイルス複製中RNA鎖の連鎖停止反応を遅延させます2

  • RDV-TPは連鎖停止反応前に複数回RNA鎖に組み込まれることが確認されています(in vivo
  • RDV-TPは、ウイルスにプルーフリーディングエキソリボヌクレアーゼが存在するにもかかわらず、ウイルス複製を阻害しました3

RDV-TPは、ヒトミトコンドリアRNAポリメラーゼにもヒトDNAポリメラーゼにも影響を与えない事が確認されています1

  1. Gilead Data on file Warren TK, et al. Nature 2016;531:381-5.
  2. Gordon, et al. 2020 https://www.jbc.org/cgi/doi/10.1074/jbc.AC120.013056Lo MK, et al. Sci Reports 2017;7:43395.
  3. Agostini ML, et al. MBio 2018;9(2):e00221-18., 

レムデシビルの活性、投与法、薬理学及び薬物動態

以下のウイルスに活性が確認されています(in vivo
フィロウイルス科、パラミクソウイルス科、ニューモウイルス科及びコロナウイルス科
1日1回、30分から120分かけて点滴静注
[成人及び体重40kg以上の小児]
  • 投与初日:レムデシビル 200 mg
  • 投与2日目以降:レムデシビル 100 mg
注射液と凍結乾燥製剤が用意されています
 
【用法及び用量】
通常、成人及び体重40kg以上の小児にはレムデシビルとして、投与初日に200mgを、投与2日目以降は100mgを1日1回点滴静注する。
通常、体重3.5kg以上40kg未満の小児にはレムデシビルとして、投与初日に5mg/kgを、投与2日目以降は2.5mg/kgを1日1回点滴静注する。
なお、総投与期間は10日までとする。
  • レムデシビルはほぼ完全に初回通過代謝されるため、経口投与には適しません
  • GS-443902の消失半減期(T1/2)は、ヒトマクロファージ(in vitro)で11時間、静脈内投与後のアカゲザル末梢血単核細胞(PBMC)で22時間と観察されており、1日1回の投与を裏付けています
  • 主に加水分解酵素によって代謝されます
  • 主要な排泄経路は、尿中(74%)及び糞中(18%)です

Gilead Data on file
Sheahan TP, et al. Sci Transl Med 2017;9:eaal3653
Warren et al, 2016 Nature